大学のあゆみ

理事長挨拶

 1967(昭和42)年、新しい工業大学の理念の下に開学した日本工業大学は、理想の工業教育を追求し、半世紀を歩んでまいりました。

 高度成長期、日本は工業技術の向上に努めていましたが、工学部教育は理論偏重で、現場技術の主たる担い手は工業高校出身者でした。第三代理事長となる窪田宗英は、理事時代に欧米の工業教育機関を視察する中から、理論と実践の融合を理想と掲げました。これは、より高度な技術の習得を願う工業高校生の思いと重なり、日本工業大学の設立に至ったのです。

 開学当時はロッカーを手作りし、空っ風の吹きすさぶキャンパスに少しずつ緑を増やし、次々と研究設備、実験装置、実習施設の充実・刷新を図り、われらが学府はものづくりの拠点として、大いなる発展を遂げてきました。そして優れた人材を豊富に輩出、日本国内の産業界の成長とアジアをはじめ海外の技術革新に多大な貢献をしてきました。

 大学は、現在、50周年記念建設事業を進め、さらなる発展をめざしています。40周年に建設したLCセンターは、今や東武線沿線のランドマークとして広く知られています。

 このたびの記念建設事業の一つ、「新講義棟」は次代の工学教育を展開する新たな拠点となりましょう。

 そして「学生食堂」「クラブ棟」が、ついに新築の機会を迎えようとしています。卒業生の皆様にとって思い出が刻まれた場所は、一新して後輩たちの新たな青春の舞台となっていくでしょう。  また、大学50年史を編纂すべく、取り組みを進めているところです。これまで学園史は刊行してきましたが、大学史は初めての試みです。かつてない理想を掲げたユニークな大学の誕生と、その足取りが綴られます。ご期待ください。
 社会と産業構造がダイナミックに変容を続ける中、日本工大が建学の精神に謳う、「真理の探求に努めるとともに、工学理論を現場の技術に直結しうる能力」は豊かな人間社会をつくりだすために、今日において、ますます価値を高めています。この理念を、次なる半世紀においてさらに力強く形づけるべく、日本工大キャンパスの一層の充実のため、皆様の絶大なるご協力を賜りたく、なにとぞお願い申し上げます。