日本工業大学 NIPPON INSTITUTE OF TECHNOLOGY

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超高電圧研究センターUltra High Voltage Laboratory

国内大学中で最高レベルの機能を誇る、
インパルス電圧の実験・研究施設です。

公称電圧300万ボルトのインパルス電圧発生装置落雷は、一般家庭電化品ばかりでなく、発電所や変電所の大型発送配電系統機器にまで大きな影響を与えます。これらの系統機器の建設コストは数十億円以上にのぼりますし、いまや生活の隅々に行きわたったコンピュータは一瞬の停電すら許されません。このように雷の与える損害は計り知れないのです。そこで電気製品を生産する上で耐雷設計は欠かせない重要な位置をしめるようになってきました。また、設計どおり雷に耐えることを実証するための試験や、雷の規模を正確に評価するための技術も必要になっています。しかし自然界では雷は希望どおりに落ちてはくれません。そこで機器の耐雷性能を検証する手段として広くインパルス電圧試験が行われています。

「インパルス電圧」は落雷を模した電圧で、1マイクロ秒(100万分の1秒)で最大電圧になり、わずか100マイクロ秒までの間に電圧がゼロになるような瞬間的な電圧です。実際の雷は100メガ(1億)ボルトもの電圧があるといわれていますから、このような瞬間的な高電圧を測定するためにはたいへん高度な技術が必要になります。

当センターは高さ21メートルの高電圧ホールと居室スペースを合せて1200平方メートルを超す大規模なもので、1985(昭和60)年度に設立されました。現在はインパルス高電圧・大電流の測定技術の開発と向上に関する研究に精力的に取り組んでいて、国内最高の測定技術を有していると高い評価を受けています。1999(平成11)年には国家標準となるインパルス計測システムの構築にも成功し、このシステムを頂点として国内主要重電メーカーの校正のピラミッドを構築する計画を産官学一体の中核となって進めているところです。

実験風景また当センターは、国内教育機関中最大発生電圧を誇る300万ボルトインパルス電圧発生装置をはじめとして、合計4台のインパルス発生装置を備えているほか、これらの高電圧を正確に測定するためのさまざまな最先端高電圧測定機器を保有しています。しかも、高電圧ばかりではなく低電圧領域においても、10万分の1ボルトの精度を持つ直流標準電圧計や多機能校正器など、校正機関や計測器メーカーの標準室クラスの設備を整えています。

これらの機器を駆使してセンター員の試験・研究・開発だけでなく、学外のインパルス測定システムに対する校正サービスのほか本学の大学院生や学部生の研究のための場や設備の提供とあわせて、研究指導も行われています。

ポイント
●高さ21メートルの高電圧ホールなど、1200平方メートルを超す大規模施設。
●国内教育機関最大の300万ボルトのインパルス電圧発生装置など、校正機関や計測器メーカーの
  標準室クラスの優れた設備。
●国内最高のインパルス試験・測定技術は、海外の国家標準と同等レベル。
●学外のインパルス測定システムへの校正サービスなども実施。