研究オープンフォーラム|教育力・研究力|実工学教育の日本工業大学
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教育力・研究力研究オープンフォーラム

第6回研究オープンフォーラム(FD/SD研修会)
科研費による研究の紹介: 申請から採択および研究進捗まで

令和2年9月24日開催

本学における科研費採択率の向上を目指して

開会の趣旨

 本オープンフォーラムは、科研費獲得サポート for 2021 の取組みの一環として、現在、科研費を受けている若手研究者から、どのような経緯で、どのような申請書の書き方で採択に至ったのか。採択後、どのように研究を進めているのかなどに関して披露してもらい、これから申請書を書く上での参考にしてもらうことを趣旨とした。

1.科研費の研究計画調書作成にあたっての注意点

川島 信也(教育研究推進室課長)

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科研費の採択率などの現状、本学における科研費獲得状況、研究計画調書作成に当たっての注意点をコンパクトに10箇条にまとめて解説した。講演内容もさることながら、配布資料はこれから調書を書くにあたって大いに参考になろう。(本講演の参考資料:児島将康、科研費獲得の方法とコツ、改訂第7版、羊土社)

2.研究紹介

(1) ハイパー核の生成・構造・崩壊の拡張殻模型による高精度分析のsd殻領域への展開(2020年度に基盤研究(C)採択) 梅谷 篤史 准教授(共通教育学群)

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 理論核物理の採択が難しい分野において基盤研究Cの採択を受けた。2016年度に応募を始めて4年目において採択を勝ち取った。計画調書の推敲課程、分担者からもチェックを受けて客観的に眺めること、振り返ってみてよかった点などが詳細に紹介された。

 

(2) ジェイムズ・ジョイスと〈苦痛の鞭を打つ者〉-文学における痛みの文化史的考察(2020年度に若手研究採択) 南谷 奉良 講師(共通教育学群)

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 文学の分野で,若手研究に採択された。2018年度から応募し始め、今回は、先の参考資料を精読して、これまでの不採択理由の分析をし、採択されることを強く意図した計画調書としたことなどが、具体例を示して解説された。

 

(3)実用化に向けた昼光設計支援のための性能評価マトリックス指標の確立(2020年度に基盤研究(C)採択) 伊藤 大輔 准教授(建築学科)

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 建築環境および建築設備関連の分野で、基盤研究Cに採択された。どうしても自己満足になりがちな計画調書を根本から見つめ直し、特に図表と本文とを密接に対応させること、書き方を定型にしっかり当てはめること、実験遂行に十分な研究環境が確保できていることなどをしっかりアピールしたことなどが紹介された。「参加することに意義がある」との恩師の教えも紹介され、会場にも応募を促していただいた。

会場とオンラインで100名弱の参加となった。研究オープンフォーラムでは過去最多の参加人数であり、先生方の申請に対する意欲を強く感じた。

(教育研究推進室)

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教育と研究は大学における両輪です。
本学は研究PDCAサイクル(plan-do-check-act cycle)を回し、学術の発展と研究成果の還元を促します。

作成:教育研究推進室