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中村修二教授講演会 開催報告

平成29年10月19日(木)、本学体育館を会場に中村修二教授を招いての講演会が開催されました。

 青色発光ダイオードの製品化が始まった十数年前から「青色発光ダイオードの発明でノーベル賞を!」との期待は高まっていましたが、2014年、遂に現実のものとなりました。中村教授の実兄である康則氏が本学電気工学科を1975年に卒業した5期生という縁により、2007年6月、中村教授に「青色LED開発秘話」と題する講演で青色発光素子の開発にかけた熱い思いを語って頂きました。それから10年が経過し、この度、大学設立50周年の節目にノーベル物理学賞受賞者として「高効率青色発光ダイオードの発明とその後」の演題で再び講演会を開催することができました。本学の教育の根幹である「ものづくりに打ち込める学びの環境」と青色発光ダイオードの発明には、相通じる「技術者の魂」があります。
講演会
演題「高効率青色発光ダイオードの発明とその後」

 会場となった体育館には雨模様の天候にも関わらず、本学学生や教職員をはじめ、多くの方が来場され、1,400席を用意した体育館はほぼ満席となりました。また、この模様を中継配信した教室でも多くの学生が聴講しました。講演で中村教授は、高効率青色発光ダイオードの発明に至る開発の裏話、その後の進展、さらには今後の応用研究の方向性などを中心に身振り手振りを交え熱意をもって語りかけました。照明がLEDに変われば世界中で膨大な電力の削減が可能となり地球環境の保全に貢献できることなど、LEDを応用したワクワクするような未来社会の展望に引き込まれました。

 これからの未来を担う学生に対しては「人間は苦労しないと成長しない。苦労してものづくりに励み、成功体験を重ねることが重要である」と話され、多くの聴衆も中村教授の経験に裏打ちされた話に食い入るように聞き入っていました。また、講演後には、学生を中心に多くの方からの質問があり、中村教授は一つひとつ丁寧かつ真摯に応えられました。

特別栄誉教授称号記授与
本学第1号の特別栄誉教授に就任

 大学設立50周年記念講演会の終了後、成田健一学長より中村教授に日本工業大学特別栄誉教授の称号記が授与されました。今後、本学の教育、研究の推進に先導的な役割を担っていただけることを期待します。

学長対談
ものづくりに打ち込める「学びの環境づくり」

 本学の特別栄誉教授にご就任いただいた中村教授、そして本学で学び会社を経営されている実兄の康則氏、成田学長を交え、「これからのものづくりに求められるものは何か」をテーマに鼎談が行われました。

 中村教授は、大学に入学するや工学に打ち込めると思っていたものの、工学とはかけ離れた授業ばかりで学校に行く気を失った、という自らの大学時代を振り返りつつ話されました。「1年次から専門科目が学べ、学生が自前で実験装置を製作するなど、自由にものづくりができる環境は素晴らしい」と本学の特徴である「実工学教育」に称賛を贈って頂きました。また「ノーベル賞につながった青色LEDの開発に成功したのは、私自身が実験装置を自作し改良する技術を持っていたから。失敗を繰り返しながら、そのたびに原因を考え抜き、装置の工夫改良を自ら短時間で行いながら研究できたことが一番の要因」と実工学教育の大切さを強調されました。

応用化学科へのメッセージ
独自の実工学教育に基づいた教育を

 中村教授は、ご自身の青色発光ダイオードの発明を振り返って、本学の掲げる実工学教育がより効果を発揮するのは化学、特に材料化学の分野だとの考えを常々お持ちだったそうです。本学に2018年4月に誕生する応用化学科については「他大学の応用化学科を追随するのではなく、独自の実工学教育に基づいた教育方針を貫いてほしい」と期待を寄せられました。さらに、文部科学省「平成29年度私立大学研究ブランディング事業(タイプB)」に採択された「全固体電池」の研究にも関心を示され、「こうした新技術に取組む挑戦的な姿勢も素晴らしい」との評価を頂きました。