建築歴史・構法研究室

黒津 髙行 教授

Laboratory

研究室紹介

建築と人間の関わりについて歴史を遡って調べ、国内外の建築を対象に、空間デザインや建築技術の分厚い蓄積を読み解いています。身近な歴史的建築や家具調度品などについて実測調査の成果を基に、調査地の人たちと共に使い続けるための方策を提案しています。さらに、豊かな文化環境を育む町づくりに活かすための資料提供を目指します。

研究室がこれまで手掛けた基礎調査が契機となり、世界遺産登録や地域の指定文化財となった建物、保存修復や再生計画に繋がった事例などがありますが、いずれも研究室の学生たちの力が当研究室の実践的研究を推進しています。現地調査には学生が積極的に参加しており、実物の魅力に触れる体験的学習の場となっています。国外の調査では国際協力の一端を知る機会でもあります。

実測調査中の学生(旧中島家住宅家具調査より)

主な研究紹介

昭和初期における西洋家具に関する調査研究

旧中島家住宅(太田市)は昭和戦前期を代表する建築(近代和風大邸宅)であり、質の高い家具調度品も建築当初の状態で残っています。本研究では、現存する椅子やテーブル、飾り棚などの来歴とデザインの特徴を明らかにすると共に、昭和初期における国産西洋家具の特質解明を目指します。

利根川中流域における近代養蚕住宅群の集落景観と保存再生

境島村(伊勢崎市)には幕末から昭和戦前期にかけての大型養蚕住宅が残っています。この集落がいつ頃から形成されてきたのか、文化的・歴史的景観の価値は何か、を検討した結果、世界文化遺産の旧田島弥平宅を中心とする全国的にも独自な蚕種・養蚕集落であることが分かりました。現在、世界文化遺産の保存整備と共に大型養蚕住宅群の面的な保存および魅力的な活用立案を試みています。

ネパールの被災王宮建築に関する調査研究

東京文化財研究所が進める「被災文化遺産保護に関する技術的支援」に研究メンバーとして(主に建築調査を担当)参加しています。現在、ネパール政府考古局と協働して差し迫った世界文化遺産の保存修復にむけた歴史的・技術的知見を蓄積しています。