建築設計・都市デザイン研究室

吉村 英孝 准教授

Laboratory

研究室紹介

「建てることと住まうことの良い関係」これが建築デザインの醍醐味です。材料と技術さえあれば、建物はつくることができます。しかし、新しい材料と高い技術を組み合わせれば良い建築になる、と単純に言えるのでしょうか?こうした疑問を突き詰めて研究してみると、「良い建築」というのは、建物のつくり方や設計の仕方を知るだけでは、到達できない境地であることがわかります。本研究室は、この「良い建築」を求めて、私たち現代人のことから、その集団が暮らす環境、建築と技術そのものの可能性と、それらの良好な関係までを見つめ直そうとしています。

主な研究紹介

建築デザインと材料や技術、暮らしや風土、都市・社会環境との関わりの研究

建築はたくさんの材料や技術、情報の集積です。建築のデザインは、それらの一つを条件として選択し、対応しただけでは不十分なのです。このたくさんのモノやコトに関係を生み出してしまうところが、他の工学分野の設計と異なるところで、建築デザイン独自の面白いところでもあります。こうした様々な関係の網の目を、少しずつ解きほぐしながら、それぞれどのような関係が作られているのかを生態学的に研究しています。

都市や集落など人々が集まって住む場の生成に関する研究

「人々が集まって住む」というと、住宅や集合住宅を思い浮かべることが多いかもしれません。しかし、少し視野を広げてみると、村やまち、都市なども、人々が集まって住む場所であることに気がつきます。こうした場所は、個人を前提とした、食べる、休む、働く、遊ぶという行為の集積だけでなく、生産や交流、環境の維持など様々な活動によって支えられています。現代人の暮らしを、個人と一軒の建物から考えるのではなく、人々や町並みという集合をとおして、地域や環境という「場」の在り方から研究するとともに、様々な取り組みに実際に参加しています。

建築作品と呼ばれる建築群のデザインとその社会的役割と表現に関する研究

建物にできることの限界を知らなければ、良い建築は生まれません。そうした限界に挑み、一般的な建物とは一線を画す、卓越した取り組みのみられる建物は、建築作品と呼ばれます。この建築作品には、一般的な完成図面が添えられるだけでなく、文章やドローイング、映像など様々な媒体が用いられて、取り組みの意図や意義が併せて表現されています。これらの資料を比較分析することを通して、現代社会における建物の果たす役割と限界、これからの可能性について研究をしています。