情報数理研究室

北久保 茂 准教授

Laboratory

研究室紹介

「目に、そして頭に心地よい理論を」

普段何となく疑問に思っている身近な疑問から、社会的関心事や数学の未解決問題まで、探求する方法を研究しています。しかし難しい理論はイメージをとらえにくいものです。当研究室では、考えを視覚化し、分りやすく説明することを目標にしています。特に画像処理の分野において、各種アルゴリズムの開発を行っています。例として、カラー画像をモノクロプリンタで出力する際の二値化アルゴリズム、データ圧縮の一つとしてJPEGに代表される画像圧縮アルゴリズム、及び各種画像解析アルゴリズムを継続的に研究しています。また近年では、視覚情報に対する人間の反応についての研究を進めており、特に視覚に関する脳の働きに興味を持っています。

主な研究紹介

色刺激に対する脳の活性化状況の実験的考察

人がモノを見て知覚し、何らかの反応を行う際に、目から入力された情報は脳で何らかの処理過程を経て、感情や運動系統に反映されます。本研究では、人が知覚する基本色と呼ばれる8色を呈示して、脳の血流量の増減を光トポグラフィー装置で測定することにより、脳の活性化状況を解析しています。

脳の一部の活性化状況の画像化

簡便な静脈認証システムの開発

個人認証の必要性が高まる中、生体認証の認証精度と盗難・偽造耐性が注目されています。静脈認証技術は実用化されており、認証精度も比較的信頼性が高いことから、この技術の原理を理解し、低コストのシステムの作成を研究しています。簡便な装置で指静脈の画像を取得し、画像処理により認証精度を上げることができるか、継続的に研究しています。

指静脈画像の撮影模式図

指静脈画像の細線化処理の例

VR酔い対策の提案

VR(Virtual Reality:仮想現実)は近年急速に一般に普及していますが、視聴するにつれて乗り物酔いのような状態になることがあります。原因も乗り物酔いと同様、見ている映像と自分自身の体との感覚の不一致によると考えられます。この「VR酔い」を低減する方法がいくつか提案されています。当研究室では、実験協力者に様々な対策を体験して頂いてその効果を調べています。具体的には、コンテンツのフレームレートを一定数以上に上げる、プレーヤーの頭の動きと映像の向きを一致させる、ヘッドマウントディスプレイの装着時間を短縮する、コンテンツ内のカメラを定点に固定する、コンテンツ内での移動に加速度をつけない、コンテンツ内での移動はテレポートにする、周辺視野を隠すまたはぼかす、三人称視点にするなどのほか、ガムをかむ、心地良いにおいをかぐなどの実験を行いました。今後もアイデアを出し、有効な方法を模索し続けます。