SDGs関連研究
2025/06/13
画像処理を用いたスマート農業研究
本稿では、消費者の利便性向上と食品ロス削減を目的とし、画像認識を用いたバナナの完熟度推定に関する検討について報告する。バナナについてアメリカの農務省は緑熟果から生食最適果までを7段階に分けており、食べ頃の色として、果実全体が黄色になったものを第6段階、甘さが最高の色として、褐色の斑点が入ったものを第7段階としている。第7段階の状態に現れるバナナの褐色の斑点はシュガースポットと呼ばれており、このシュガースポットが表面に表れると、バナナが完熟し糖度が増して生食するのに最適な時期と言われている。しかしながら、シュガースポットと糖度の関係性について十分に考察している研究は我々の知る限りでは見当たらない。それらの関係性について調査したところ、シュガースポットが増加するにつれて糖度が高まるものの、シュガースポットの割合が一定量を超過すると、糖度が低下することが判明した。そこで、バナナ画像からシュガースポットの割合を算出し、最適な生食時期を推定する完熟度推定機を提案し、本手法は約80%の推定精度を達成できることを確認した。
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教師データの生成とバナナの状態推定 -
バナナの推定精度
◆研究期間
2024年4月1日~2025年3月31日
◆担当教員
データサイエンス学科 伊藤暢彦 准教授
◆学生
星野武尊(電子情報メディア専攻2年)
貝賀瑠乃、古矢宇都美(情報メディア工学科4年)