日本工業大学 NIPPON INSTITUTE OF TECHNOLOGY

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情報メディア工学科の学生達が障害者の視点から見た360度VR映像を制作

情報メディア工学科の学生達が大山麻里教授と松田洋准教授のもと、車いす利用者の視点を映像化する「こころのバリアフリーVR(仮想現実)映像」の研究・制作に取り組んでいます。障害当事者の主観的な視点で360度が見渡せるVR映像を制作することで、障害当事者の経験や思いを一般の人へよりリアルに伝えることが狙いです。

制作のきっかけは東京都北区からの依頼によるもので、建築学科生活環境デザインコースの野口祐子教授の仲介で、情報メディア工学科と北区との共同で研究・制作が始まりました。 北区では2015年に「北区バリアフリー基本構想」を策定し、推進協議会を設けて地域のバリアフリー整備や「こころのバリアフリー」推進を進めています。
https://www.city.kita.tokyo.jp/toshikeikaku/kyougikai/kihonnkousou.html

本研究は情報メディア工学科の授業「メディアデザインプロジェクト」の一環として進められており、同科3年の林光弦さん、門脇昌哉さん、斎藤優介さん、相馬祐哉さん、藤田歩夢さんが映像制作を担当しています。
春学期は、実写での360度VR映像の撮影方法・編集方法を調べ、小型の360度カメラ・360度マイクを当事者視点で取り付ける方法などを探りました。同時に障害当事者の体験について北区バリアフリー推進協議会や学生の友人の障害当事者からヒアリングを行い、お店(コンビニ)での当事者の体験を「周囲の人の思いやりがある場合」「周囲の人の配慮が足らない場合」の2つのケースに分け、それぞれのシナリオを作成しました。
秋学期からは具体的なシナリオをもとに撮影実験を行い、本格的な映像制作へと移りました。11月7日には本学学生、教員、職員、北区推進協議会協力者などが配役となり、本学購買部を仮想コンビニに見立て、撮影リハーサルを行いました。「コンビニの店員が当事者の目を見て、気持ちにより添って対応する」場合、「周囲の客が無意識に通路を塞いでいる場合」など、シナリオに沿って熱心な演技が行われ、撮影手順などが確認されました。本番撮影の21日には、当事者役として実際に脚に障害を持つ学生が主人公役として参加する予定です。

 
リハーサル前のシナリオ確認

カメラを通して障害者の視線を体験

配慮のない例:邪魔なカゴに気がつかない

配慮のある例:カゴを持ち上げ進路を空ける

完成した映像はヘッドマウントディスプレイを装着することで体感的に視聴できるようになります。この映像は北区バリアフリー基本構想のイベントなどでの公開が予定されています。

  • 2020/11/13
  • 企画広報室