スポーツシステム・コーチング学

松井 克典 准教授

Laboratory

研究室紹介

世の中では「ブラック部活」などと言い、「働き方改革」を求める教員が悲鳴をあげています。キャッチボールやサッカーをやってもよい公園はどんどん減っています。果たして子どもたちはどこでスポーツをすればよいのでしょうか?
本研究室では、スポーツを行う環境づくりに関する研究を行っています。子どもの頃から生涯にわたって、スポーツをもっと身近にしなければ「健康寿命の延伸」にはなりません。超高齢社会、人口減少社会の入り口に立った日本は、誰もが経験したことのない社会へと変貌していき、医療・介護で押しつぶされてしまいます。誰もが身近にスポーツを楽しみ、体力の向上、健康寿命の延伸に向け、よりよい社会づくりに貢献したいと考えています。

主な研究紹介

コーチング

現在、学校現場でも企業でもコーチングという手法が取り入れられています。コーチングとは、コーチが選手に望ましい結果を導くための行動のすべてのことを指します。また高い競技力へと導くことだけではなく、選手の幸福感、満足感をもたせながら、選手や集団が自然とモチベーションアップし、自ら考え自ら行動するしくみを作る行為と捉えています。そのためには対話を繰り返しながら、「自分はどうなりたいか」という選手の内面を引き出し、目標設定をさせ表明し、そのために必要なことを気づかせることが必要です。そうすることを繰り返すとおのずと自ら動き出します。「やらされている」「指示を待っている」ということでは、幸福感や満足感は得られません。自分は何がしたく、どうなりたいのかということを気づかせることが、自発的行動やポジティブな行動につながっていくと考えています。

アクティブラーニング

コーチングの要素を多分に取り込んでいるのが、アクティブラーニングです。教員が学生を前に一方向的に話す講義形式の授業とは違い、グループワークやディスカッション、ペアコミュニケーション、プレゼンテーションなど学生が主体的に授業に参加していく双方向型授業のことです。受動的な学びではなく能動的な学びであるため、知識・技能の定着にも奏功します。

本学でのアクティブラーニングによる授業風景

多様化するスポーツ環境の構築

スポーツ環境というのは、施設、設備などのインフラと大会運営や指導者や競技レベルなど、様々な観点から考えることができます。日本は伝統的に学校スポーツと企業スポーツにその多くを頼ってきました。しかし「人口減少社会の入り口」に立った今日、過去の踏襲でよいのでしょうか。日本は地域により気候や風土、文化など、みな一様ではありません。幼少期から小、中、高、大、社会人に至るまで、その地域にあった方法、方式、システムを多様に認め、誰もがスポーツに取り組める環境を提案していきたいと考えています。