本学のSDGsの方針

 本学では、国連が定めた2030年SDGs目標達成に向けた取組に賛同し、持続可能な社会づくりを目指し、人材の育成および研究活動を通し、全学をあげて社会課題解決に向けた活動を推進します。

       

SDGs関連活動

大学生の力を活用した
福島県集落復興支援事業

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大学生の力を活用した
福島県集落復興支援事業

 福島県の多くの集落では、高齢化や地域の担い手不足が進んでおり、集落の維持が困難になるという深刻な社会問題が顕在化しています。そのような問題について、福島県は、本事業を公募することにより、大学生の持つ発想や行動力、専門技術や知識を活用して、集落地域の活性化を図ることを目指しています。今年度は、本学からの応募を含め、21の大学団体が採択され活動を行なっています。
 本学では、2023年9月に学生環境推進委員会のメンバーと有志の学生を含む11名で福島県の只見町塩沢・十島地区に訪問し、現地の集落環境調査と地域の方々とのワークショップを行いました。意見交換の場では、現地の住民が抱える課題に向き合い、地元の豊かな自然を守りながら、どのように地域を活性化できるのかについてアイデアを出しました。2月には、福島市で開催された他団体と合同の活動成果報告会に参加し、今年度取り組んだ現地調査活動と集落活性化案を学生代表が発表しました。次年度は、学生による活性化案をもとに、塩沢・十島地区で実証事業を実施する予定です。

十島ビュースポット

2022年に復旧した「只見線」

空き家調査

地域住民の方々と意見交換

SDGs関連活動

「ペットボトルからマイボトルへ」
未来世代のためへの行動

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「ペットボトルからマイボトルへ」
未来世代のためへの行動

 本学では、近年の異常な熱波による夏季の熱中症予防対策として埼玉キャンパス内にウォータースタンドを設置しました。このウォータースタンドは3種類の高性能フィルターにより、水道水から安心安全な美味しい浄水を供給するもので、SDGs3(すべての人に健康と福祉を)の達成に貢献します。
また、プラスチックの製造・処理時に排出される二酸化炭素(CO2)も一因の地球温暖化による異常気象問題や、海洋プラスチック汚染問題が深刻化している背景もあり、本学ではペットボトルの使い捨てからマイボトルを携帯する生活スタイルに変えていくことを推奨することで、社会課題解決に取り組んでいます。

[参考]ペットボトルの使用を止めて、マイボトルを利用した場合、二酸化炭素(CO2)の排出量を約88%削減することができる。

ウォータースタンド

ウォータースタンドポスター

ウォータースタンド設置場所

SDGs関連活動

傘の循環利用を目指す
レンタルシステム

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傘の循環利用を目指す
レンタルシステム

 SDGs12(つくる責任つかう責任)の目標達成に向けた活動「リユース傘プロジェクト」は、本学の機械工学科3年の林大翔さんが考案したもので、落とし物傘や研究室で眠っている遊休傘を活用し、無料でリユース傘をレンタルできるシステムで、昨年の12月から運用しています。
 2023年6月からは、アクサ・ホールディング・ジャパンから492本の遊休傘の寄贈を受け、キャンパス内の24カ所にリユース専用傘立を配置、考案者の林さんとともに、学生環境推進委員会が日常の点検やメンテナンスを行い運用管理しています。
 背景として、国内の傘の年間消費量は約1億2000万~3000万本にのぼり(※1)、警視庁の遺失物センターには年間で約30万本届くのに対し、返却率はわずか0.9%に留まるという現実があります。さらに、約60cmのビニール傘は、製造から焼却までの過程において、692gものCO2が排出されるというデータ(※2)もあります。 このような現状を「もったいない」と考えた林さんは、コンセプトに「地球も人もストレスのない社会へ」を掲げ、資源の有効活用、CO2削減、利便性向上などで持続可能な社会の実現に貢献できると考え、傘の循環利用を地域に拡大していくことを構想して本プログラムを提案しました。  

(※1:日本洋傘振興協議会から引用)
(※2:環境省廃棄物・リサイクル対策部/3R原単位の算出方法から引用)

リユース傘案内板

考案者(林大翔さん)

SDGs関連活動

先輩から後輩へ、
「リサイクルショップ」でごみ減量

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先輩から後輩へ、「リサイクルショップ」でごみ減量

 愛着を持って使ってきた「まだ使えるモノ」を、卒業で引っ越すときにはごみに出してしまう。こうしたことが当たり前に行われています。
一方、一人暮らしの大学生活に胸ふくらませる1年生が、家電など生活用品をそろえようとして予想以上に負担が大きく、気持ちがちょっと萎んでしまうということが少なくありません。
 これに着目して両者をつなげたのが、日本工大の学生環境推進委員会です。卒業生の不要になった家具・家電を無料で回収し、清掃・整備をしたうえで、学内に展示して新入生に無料で提供(運搬も)する「リサイクルショップ」を2003年に始めました。
 この活動は、学生たちの3R(リユース・リデュース・リサイクル)の意識啓発にもつながっています。2017年には、ごみ減量化に寄与しているとのことで、久喜宮代衛生組合が主催する「ごみを減らしてきれいな街づくり表彰制度・資源リサイクル推進団体部門」で最優秀賞を受賞しました。
 2023年4月には、NHK、日本テレビ、TBSテレビのニュース番組において、この活動が全国放送されました。

2022年度リサイクルショップ会場の様子

テレビ局からインタビューを受けている赤澤委員長

「ごみを減らしてきれいな街づくり表彰制度・リサイクル部門」最優秀賞をし受賞

SDGs関連活動

NSCWeek(全国学生清掃週間)

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NSCWeek(全国学生清掃週間)

 「全国学生清掃週間(NSCWeek:National Student Cleaning Week)」活動は、新潟県の大学生で構成された新潟環境ネットワーク(N-econet)と本学の学生環境推進委員会が、「海洋プラスチック問題」の解決に向け、2021年から始めたものです。
 活動の初年度は、それぞれ地元の河川と海岸(新潟)でのごみ拾いをメインに行い、2年目以降は、東京都荒川河川敷、湘南腰越海岸や新潟の太夫浜海岸へと徐々に活動場所と参加団体(千葉大学・湘南工科大学)も拡大しました。
 新潟県では、「海辺の森キャンプ場」を会場に、集めた廃プラスチックを利用して、近隣の小学生に「海洋ごみアート」制作を指導したことは、有意義な体験になりました。毎年、この活動の締めくくりには、成果発表会と勉強会を兼ねた活動報告会を実施しています。直近の勉強会では、応用化学科伴雅人教授にご登壇していただき、海洋プラスチック問題の現状と課題について見識を深めました。加えて、2023年11月には、神奈川県藤沢市の団体が主催する「海底清掃活動project」にNSCWeekメンバーで参加し、共同で作業するなど、さらにこの輪を広げる活動を行っています。

大夫浜での清掃活動

腰越海水浴場での清掃活動

荒川河川敷でごみ拾い(東京都)

荒川河川敷でのごみ拾い

                    

荒川河川敷での清掃活動

                    

通うプラスチックで製作したアート作品

SDGs関連活動

太陽光発電システムが、キャンパスから排出される温室効果ガスを低減

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太陽光発電システムが、キャンパスから排出される温室効果ガスを低減

 世界の二酸化炭素排出量は1990年以来、50%近く増えました。海水温が上がり、海面が上昇。主要作物の収量は減少しています。日本の熱帯夜は、2019年は30年前の約2.6倍に増えました。
 低炭素社会を目指し、世界中で省エネ技術の開発や再生可能エネルギーの導入が進められています。
 日本工大はキャンパスから排出される温室効果ガスの低減を目的に、施設・設備のエネルギー消費を効率化するインバーターの導入やLED照明への切り替えなどを進めてきました。
 温室効果ガスを発生しない再生可能エネルギーの太陽光発電システムを早くから導入し、創エネにも取り組んでいます。
 2000年、本館(教室棟)屋上に313kW(単結晶)の太陽光発電を導入しました。NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)との共同研究と並行して設置したソーラーチューブ(13kW)はサステイナブルキャンパスを謳う日本工大のシンボルです。
 2010年には150kW(多結晶)をE1棟屋上に、2012年に60kW(アモルファス)を工業技術博物館屋根に設置し、2014年には9号館の屋上に57kW(多元素化合物系)を増強しました。
 総合発電容量580kWで、発電された電力量はキャンパスで使用する電力の約8%にあたり、炭酸ガス排出量を約244t-CO2/年削減し、地球温暖化対策として効果を生み出しています。
 また、本学は地域の避難所として指定されており、停電時にも電力の供給を維持する機能を有している太陽光発電システムは、非常に重要な役割を担っています。

ソーラーチューブ

発電量表示装置

ソーラーチューブ内部

本館屋上

SDGs関連活動

利根川強化堤防森づくり
ボランティア除草作業

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利根川強化堤防森づくり
ボランティア除草作業

 自然災害の頻発や気候変動の影響は、地球にとって深刻な問題です。日本も台風やゲリラ豪雨などの自然災害による被害を経験しています。これらの問題に対処するため、持続可能な環境保護が重要です。
 SDGs(持続可能な開発目標)のGOAL15は、陸の生態系の保護、回復、持続可能な森林の経営、生物多様性の損失の阻止を目指しています。森林は私たちの生活に欠かせない存在であり、その保全は私たち全員の責任です。
 埼玉県では利根川堤防の強化事業を進めています。1947年のカスリーン台風で決壊した利根川堤防は、被害が県内と東京に及び、浸水区域人口は60万人に上りました。この事業では、堤防の強化とともに斜面に森をつくります。木々の根は地域を決壊から守り、自然の力を借りて災害リスクを軽減します。
 学生環境推進委員会は、2014年度から「利根川強化堤防森づくりボランティア」に参加しています。加須市の利根川堤防の斜面にクヌギやナラなどを植え、除草をして生長を促します。雑草が茂る夏、炎天下の草刈り作業は大変ですが、植えた木々が次第に成長し、生き物や鳥たちがその場所を訪れる様子を見ることは、学生たちにとって楽しみでもありました。
 以上のように長年に渡り実施してきたボランティア活動は、9年目を迎えました。学生及び関係者の心のこもった保全活動により、樹木の成長に人手が掛からなくなったため、今期の保全契約が満了し、活動は終了となりました。今後は他の緑地整備活動を展開していく予定です。

植樹記念看板の前で集合写真

植樹祭で記念樹を植える

2022年7月9日

2022年10月22日 下草刈り作業

2022年10月22日 植物調査

SDGs関連活動

金属製品で技術創造
大学発ベンチャー、
(株)日工テクノ

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金属製品で技術創造
大学発ベンチャー、
(株)日工テクノ

 日工テクノは大学発ベンチャーとして「金属製品で技術創造」をコンセプトに、研究室で生み出された技術を製品化し、世に送り出しています。
 独自技術の一つコイル材切削法は、金属を様々なサイズの繊維状にすることを可能にしました。ステンレス鋼をはじめ銅、チタンなど各種金属を不織布や焼結してシートなどにした製品が多彩な分野で採用されています。
 例えば、オートバイのマフラーフィルター。モータースポーツではF1にも採用されています。高熱・極寒への耐性が優れ、大気圏外での利用も可能など用途が広がります。
 さらに電子デバイスのCPUの冷却にも、ステーキハウスなど厨房のダクトのフィルターでも活躍しています。
 チタンの極細繊維の量産にも成功し、水素発生装置の電極の一部として使用され、再生可能エネルギーを利用したグリーン水素を支える技術としても注目されています。
 日本国内に限らず、ケンブリッジ大学やUCLなど海外の大学や研究機関、企業から注目を集め、SDG9「強靭なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進およびイノベーションの推進」に貢献しています。

株式会社日工テクノ
 1997年、ベルギーのベカルト社(19世紀創立、牧畜・農耕用の有刺鉄線から創業。現在、自動車タイヤの補強用スチールコードで世界的シェア)と連携し、設立。1999年にはフィリップ・ベルギー王国皇太子(現在は国王)が日本工大キャンパスに来学。2010年に大学主体の経営となる。

主要製品と小黒営業部長

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  • 0480-33-7519(企画室)
  • sdgs@nit.ac.jp

日本工業大学 埼玉キャンパス(学部/大学院)
〒345-8501 埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1

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