英文学

川上 省三 准教授

Laboratory

研究室紹介

イギリス現代文学が専門で、かつては小説家のD. H. ロレンスを扱っていました。しかし今は、ポストコロニアル文学に焦点を当てて研究しています。劇作家・シナリオライター・小説家のハニフ・クレイシを中心に研究しています。

また、英語教育に関連して、言語テスト分析についての研究も行っています。現在、「日本言語テスト学会」に所属しています。TOEFLやTOEICに応用されている「項目応答(反応)理論」をはじめ、小・中学校などで活用されているS-P表などについて研究しています。さらに、英語学習の初心者が初めて英単語を見ても大体の発音ができるように、フォニックスの研究も行っています。

主な研究紹介

ハニフ・クレイシについての研究

この作家は、父がパキスタン系(インド系だがイスラム教徒故に国籍を変更)の英国移民、母が英国白人で、デビュー時から20世紀末頃まで、今世界を騒がせている英国のイスラム移民問題を取り上げていて、ポストコロニアル作家に位置付けられています。ポストコロニアルとは「植民地後の」という意味で、ポストコロニアル文学は植民地化された人々の視点で植民地時代の遺産や影響を捉え直す文学のことです。現在私は、移民問題を考えるため、英国イスラム移民の社会意識の変化を追っていて、まさにタイムリーな研究をしています。

英語教育に関する研究

言語テスト分析では、「項目応答(反応)理論」は、受験者能力値と問題難易度などの尺度との関係を確率変数のような数学モデルで表して集団やテストが違っても結果を比較できるという理論です。S-P表分析は、S-P表という正誤表を用いて問題や受験者の反応パターンが手軽に調べられる分析法です。フォニックスは、英語のつづりと発音の関係を示すルールのことです。

英語の難解な文献を読みたい学生や統計の基礎知識を学びたい学生へ

工業や科学一般の書、エッセー、小説など、授業で扱う英語よりも難しい英語を読みたい学生さんは、一緒に英語の文章を読んでみませんか。また、教職を目指す学生さんは、教員の仕事に役立つ統計の基礎知識(テストやアンケートの分析など)を学んでみませんか。それぞれ週に一回ほど、マンツーマン指導します。興味のある学生さんは、ぜひ私の研究室を訪れてみてください。

研究室内の学生指導用コーナー