位相幾何学

内藤 貴仁 講師

Laboratory

研究室紹介

数学の位相幾何学(トポロジー)の研究をしています。位相幾何学は、その名の通り幾何学の一分野であり、図形や空間の性質について調べます。更に位相幾何学では、二つの空間が連続的に変形して互いにうつりあうときに、それらを同じとみなします。この様な空間の同一視は一見大雑把に見えますが、空間の本質的な性質を見ているとも言えます。位相幾何学は、この同一視によって不変な空間の性質や特徴を調べる研究分野とも言えます。

主な研究紹介

自由ループ空間の有理ホモロジーの研究

自由ループ空間とは、空間上の閉じた紐を全て集めて出来る空間の事です。その空間は、数学的には無限次元な空間となり複雑な構造をしていますが、数学の様々な分野と関連する興味深い研究対象です。特に、自由ループ空間の有理ホモロジーと呼ばれる代数的対象に焦点を当て、有理ホモトピー論を用いて研究を行っています。それにより、有理ホモロジーの複雑な構造の解明を目指しています。

ストリングトポロジーの研究

ストリングトポロジーとは、自由ループ空間のホモロジー上の代数構造を研究する分野であり、これまでに数理物理を起源とする様々な代数構造が発見されてきました。そこで、その代数構造がもつ空間の幾何学的情報の解明や数学の他分野への応用を目指し研究を進めています。