新素材プロセス研究室 (渡部 修一)|環境生命化学科|学部・大学院|実工学教育の日本工業大学

基幹工学部環境生命化学科

※2025年4月より、応用化学科から学科名称変更予定

新素材プロセス研究室

渡部 修一 教授

教員紹介

研究室紹介

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研究室では「表面を創る」をメインテーマに、軽元素を利用した高機能材料表面の作製に取り組んでいる。物質の構造をナノレベルで制御することにより、物質の機能・特性を飛躍的に向上させ、さらに大幅な省エネルギー化、顕著な環境負荷低減を実現しうるなど、広範囲な産業技術分野に革新的な発展をもたらし得ると期待されているキーテクノロジーである「ナノテクノロジー」を材料プロセス分野で確立させることが今後の技術的基盤の構築に必要とされている。当研究室では、このナノテクノロジー材料プロセス開発に焦点を当て、ナノレベルの材料構造を任意に制御した高機能性被覆の開発を行っている。特に実用化を意識して、機械的被覆膜特性の向上、すなわちトライボロジカルな特性に優れる高機能表面の技術開発を目的としている。中でも炭素系材料であるDLCの構造制御に力を入れており、ナノレベルでの制御を実現することで、新規な特性発現を目指して研究を進めている。

主な研究紹介

密着強度の高いDLC皮膜形成を実現するPBII

PBII装置(ナノ構造機能膜形成システム[プラズマCVD・スパッタリング複合装置])外観

DLCの機能向上を視野に入れたナノクラスタ分散技術

当研究室では、Si-O系のナノクラスタを分散させた皮膜形成に取り組んだ結果、DLCの耐熱性を550℃程度以上にまで引き上げることに成功

新素材プロセス研究室 (渡部 修一)

当室で開発したDLC/MoS2積層膜の断面TEM像この写真にあるバウムクーヘンのような材料は一層が分子数個の厚さを持つ層でできています(研究室で開発した積層膜の断面を透過電子顕微鏡で観察:白く見える層の中の白点は炭素原子、黒く見える層の中の点はMo原子)

新素材プロセス研究室 (渡部 修一)

B-C-N材料(ヘテロダイヤモンド)は、世の中で一番硬いダイヤモンド(C)と二番目に硬い立方晶窒化ホウ素(BN)の特性を併せ持つ材料として注目を集めている新材料
⇒ ダイヤモンドを越える性能が期待される

新素材プロセス研究室 (渡部 修一)

1.磁場を重畳したマイクロ波CVD法を用いた窒化炭素膜の合成
2.スパッタリングと高圧パルスバイアスを併用するハイブリッド法の開発
3.表面改質した生体インプラント材の開発(タイKMUTTとの共同研究)
(1)歯科矯正ブラケットへの適用(2)血管内被覆ステントの開発
4.新規トライボコーティングの開発など