教員一覧(学科、施設別)教員紹介
基幹工学部 機械工学科
教授/瀧澤英男 [固体力学]

プロフィール
1987年 神奈川県立港南台高等学校 卒業
1991年 山梨大学 工学部 精密工学科 卒業
1993年 山梨大学 大学院工学研究科 修了
1993-2013年 非鉄金属メーカで材料加工技術の研究に従事
2007年 東京農工大学 博士(工学・乙種)
2013年より現職
趣味:猫を抱いて読書
専門
計算固体力学、塑性力学、塑性加工
研究テーマ
・二軸応力状態の応力・ひずみ測定方法の開発
・材料構成式(主に降伏曲面)のモデル化
・有限要素法を用いた塑性加工プロセスの解析
・ミクロ構造を考慮した均質化法による材料モデリング
受賞履歴
日本塑性加工学会 新進賞 (2004)
日本塑性加工学会 教育賞 (2007)
軽金属学会 論文賞 (2009)
日本計算工学会 技術賞 (2019)
日本塑性加工学会 論文賞 (2022)
日本銅学会 論文賞 (2023)
日本塑性加工学会フェロー (2025)
社会的活動
特定非営利活動法人 非線形CAE協会 勉強会運営委員 (2005~)
日本塑性加工学会 「はじめての塑性力学」(2001~)
日本塑性加工学会 論文誌編集委員会委員長 (2023)
メッセージ
◆教育の姿勢
機械工学の大事な役割は、安全な部品や構造を設計することです。最終的には設計図(図面)を作成するので、物理(力学)を使って計算し、寸法という数値まで落とし込みます。このとき、大事なことは数学という言葉を使って物理現象を表すことです。安全な社会に貢献する機械技術者となるために、1年次の物理から材料力学、固体力学と順を追って学びます。卒業研究においてもわからなくなったら何度でも基礎に戻り、見直して確実な理解を積み上げる教育を行います。
◆研究の姿勢
安全な設計のためには、構造を構成する材料にどのような負荷が生じているか、また、その負荷がどの程度になったら壊れてしまうかを理解することが不可欠です。固体の変形は目に見えるので、感覚的にわかりやすいですが、正確な記述のためには数式が必須です。本研究室のメインテーマは材料特性を数式によって表現することです。このためには、適切な材料試験法とモデル化手法の研究が必要となります。 固体力学研究室では、実験・数値解析・基礎理論の三つを相補手段として、材料モデリングの研究を進めています。
研究概要
製造業では、有限要素法などの数値解析法を用いて変形を解析します。解析では材料の変形特性を表現するために、応力とひずみの関係式(構成式)を入力します。構成式が適切でない場合、解析精度は期待できません。現実の物体の変形解析で必要となる複雑な材料特性を数式で表現するためには、適切な材料試験法とモデル化手法の開発が必要となります。
固体力学研究室では、実験・数値解析・基礎理論の三つを相補として利用しながら、材料モデリングとその検証方法の研究を進めます。主な研究テーマを以下に記します。
・二軸応力状態での材料の変形特性の測定とモデル化(主に金属板の降伏曲面の測定)
・新しい材料試験法の提案と有限要素解析による検証
・簡便な材料試験装置の設計と試作
・数値材料試験による複雑なミクロ構造を持つ材料のモデル化
・塑性加工プロセスの有限要素シミュレーション