佐野健一|教員紹介|実工学教育の日本工業大学

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基幹工学部 環境生命化学科
※2025年4月より、応用化学科から学科名称変更予定

教授/佐野健一 [生体分子化学]

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プロフィール

昭和46年1月生まれ、博士(理学)
平成5年3月 大阪市立大学理学部生物学科卒業
松下電器産業国際研究所 リサーチアシスタント
理化学研究所播磨研究所 基礎科学特別研究員
財団法人癌研究会癌研究所 JST研究員
理化学研究所基幹研究所 副ユニットリーダー等を歴任
趣味:水泳、山歩き

研究者情報(外部サイトresearchmap)

研究室紹介 もっと詳しく
紹介動画①紹介動画②

専門

ナノバイオ工学、タンパク質工学、遺伝子工学、生体分子/無機材料相互作用

研究テーマ

バイオミネラリゼーションの工学応用、生体分子を利用した材料科学

社会的活動

日本生物物理学会、日本生化学会、日本分子生物学会、高分子学会、
American Chemical Socoety Polymer division 会員、
バイオナノシステムズ研究会世話人 (2008~)
バイオナノシステムズ研究会 会長 (2018~)
生物物理学会分野別専門委員 (2014~2015)

メッセージ

私たち生物の体の中は、原始の生命が地球上に生まれてから40億年の時を経て創られてきたナノテクノロジーの玉手箱です。DNAやDNA情報をもとに合成されるタンパク質などの生体高分子と呼ばれる生物由来の材料が織りなす複雑な相互作用によって、生物のナノマシーンが造られ、精緻でダイナミックな、機械には真似のできない生物特有の活動を生み出しています。いわゆるナノバイオテクノロジーと呼ばれる分野では、このような生命システムの形成原理の理解を通して、生物に倣ったナノマシーンやナノデバイスといったナノスケールの素子の開発がさかんにおこなわれています。皆さんも是非ナノバイオに挑戦してみませんか?

研究概要

ドラッグデリバリーシステム(DDS)とは、薬を「必要なときに」「必要な量を」「必要な場所に」届け治療効果を高める技術のことです。最適なDDSによって、薬の効果を最大限に高め、副作用を抑えることができます。佐野研究室では、主に抗がん剤のドラッグデリバリーシステムの開発をおこなっています。DDSで、中心になる技術がナノテクノロジー技術です。ナノのサイズのカプセルに薬を閉じ込め、目的の細胞まで届け、そこで薬を放出するように、さまざまな設計を施します。本研究室では、DDSの他にもナノバイオテクノロジーを駆使して、半導体や太陽電池といったデバイス開発や生物に学ぶ材料開発などをおこなっています。またアコヤ貝が真珠を作るように、生物は鉱物を作る能力を持っています。そこで、細菌をひとつのシステムとして考えて遺伝子ネットワークを再設計することで、海水等の環境中に微量に存在する貴金属やレアメタルなどの大切な資源を鉱物化し、回収することを目指した研究にも取り組みます。

研究教育設備

○フーリエ変換型赤外分光装置 減衰全反射ユニット付
○タイムラプス微分干渉蛍光顕微鏡システム
○実体顕微鏡
○高速液体クロマトグラフィー (HPLC)
○可視紫外分光光度計 一滴測定ユニット ペルチェ式温度制御ユニット付き
○円二色性偏光分光装置
○中圧クロマトグラフィ装置(AKTA)
○遺伝子増幅装置(PCR)
○UVクロスリンカー付きハイブリダイゼーションオーブン
○タンパク質電気泳動・ブロッティング装置一式
○乾熱滅菌器
○プログラマブルマッフル炉, 他