狩野みか|教員紹介|実工学教育の日本工業大学

教員一覧(学科、施設別)教員紹介

共通教育学群

准教授/狩野みか [物性物理]

m_kano.jpg

プロフィール

理学博士
東京大学 大学院 理学系研究科 博士課程終了
米国国立強磁場研究所(フロリダ州) 博士研究員/東北大学大学院工学系研究科 博士研究員を歴任

研究室紹介

専門

高圧物性、圧力誘起超伝導、多重極限物性

研究テーマ

ターンバックル式超小型DACを用いた圧力誘起超伝導体の研究
強相関擬一次元有機導体TMTTF塩における圧力効果の研究

メッセージ

みなさんは、何のためにこの大学へ入学し、通っているのでしょうか。私は23歳の時に「物理学者になる!」という明確な目的を持って大学受験を志しました。周りより5年も遅れましたが、諦めることなく前を向いていた結果、道を切り開くことができたと実感しています。夢や目標のない人生はつまらないものです。熱中できるものを見つけられずぼんやりと卒業していく・・・みなさんにはそんな無駄な学生生活は送って欲しくありません。常に目的意識を持ち、勉学も遊びも手を抜かず、周りからの刺激を十分受け、より豊かな人間へと成長してくれることを願っています。

研究概要

我々が開発したターンバックル式超小型DAC(ダイヤモンドアンビルセル)は、大きさが1 cm3以下と非常にコンパクトであるにも関わらず、内部に10 GPa(10万気圧)以上の静水圧を発生させる事ができる。またその小ささを生かし、様々な物性測定装置にインストール可能である事から、測定圧力、温度、磁場範囲が大きく広がり、物質の格子系の変化・電子間相互作用・磁気的相互作用による相転移の研究に大きく貢献してきた。その中でも特に、圧力に敏感であるとされる有機導体の超伝導転移に焦点を絞り、新規圧力誘起超伝導体の発見およびその発現機構について研究を行っている。