近藤篤史|教員紹介|実工学教育の日本工業大学

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基幹工学部 機械工学科

准教授/近藤篤史 [複合材料]

機械工学科_近藤先生プロフィール顔写真(HP).jpg

プロフィール

昭和48年6月生まれ 博士(工学)
技術士(機械部門)
1999年~2008年 CAD/CAM/CAEソフトウェアベンダーにて技術サービス業務に従事
2011年 上智大学大学院 理工学研究科機械工学専攻 博士後期課程 修了
2011年~2015年 宇宙航空研究開発機構 研究開発本部 客員研究員
2012年~2013年 首都大学東京(現都立大学)システムデザイン学部 特任准教授
2013年~2020年 e-Xstream Engineering, An MSC Software Company
2020年~2022年 愛知工科大学 工学部 機械システム工学科 准教授
2022年 4月より現職
趣味:キャンプ、サイクリング

研究者情報(外部サイトresearchmap)

研究室紹介

専門

複合材料、計算工学

研究テーマ

複合材料の特性発現メカニズム

受賞履歴

2009年 日本航空宇宙学会 第51回構造強度に関する講演会 若手奨励賞
2019年 Composite Award, The Institute of Materials, Minerals and Mining, United Kingdom

メッセージ

炭素繊維で強化した樹脂による軽くて強い構造、金属の微粒子を添加した熱伝導性樹脂による電子機器の効率的な放熱など、複数の材料を組合わせることによって、一つの材料には無い特性、機能が実現できます。もしどんな性質も持たせることができるのなら、あえて役に立たなそうな性質を持たせてみたらどうでしょう。例えば、曲げようとすると捻じれる板、押し縮めると竹のように裂ける棒というのはどうでしょうか。複合材料は、多くの場合、方向によって壊れにくさや変形しにくさが異なるという性質を持っており、この性質を異方性と呼びます。これを利用すると、先ほどの役に立たなそうな材料も含め、様々な材料を作ることができるのです。ちなみに、新しい技術が思いもよらないところで役に立つのはよくあることです。上で紹介した材料は、実は本当に研究されています。曲げると捻じれる板は、飛行機の翼が空気の流れに対して振動しにくくするために使われており、押し縮めると裂ける棒は、自動車が衝突したときに衝撃を吸収して搭乗者を守る用途などが期待されています。研究を通じて、皆さんも面白いと思えるものを一緒に見つけていきましょう。

研究概要

炭素繊維によって樹脂を強化した炭素繊維強化樹脂(Carbon Fiber Reinforced Plastics, CFRP)は、比強度、比剛性に優れ、航空宇宙分野をはじめとした多くの産業分野で適用が広がっています。しかしながら、その優れた特性は繊維に沿った方向に限られ、繊維に垂直な方向にはとても弱いため、多くの場合、異なる繊維方向の薄い層を重ねた積層材料として用いられます。このため、材料の内部に、繊維に沿った割れ、層間の剥がれなどの損傷が生じやすい事が課題となっています。当研究室では、実験による損傷の観察や、有限要素法などの数値計算法により、複合材料の強度などの特性発現のメカニズムを研究しています。