研究オープンフォーラム第4回研究オープンフォーラム
デジタル技術と教育について考える -フィンランドの事例を中心に-
平成30年7月25日開催
フィンランドにおける情報教育の現状と、人々を取り巻くデジタル技術の環境等を知り、デジタル技術と教育の未来を考える
フィンランドにおける情報メディア教育、テクノロジーと教育に関する先駆的な実例に触れながら、参加者一同で新たな教育への道筋を考える研究フォーラムが7月25日、本学LC(Library & Communication)センターにおいて開催された。
まず、本学情報メディア工学科・大橋 裕太郎 准教授より、教育のみならずIT競争力において世界的に高い評価を得ているフィンランドの研究者と協力しながら展開される、本学学内特別研究費による『国際的な教育手法を取り入れた新たな情報メディア工学教育の確立』の研究にかかる進捗や、今後の展望等について解説がなされた。
引き続き、フィンランドからお迎えしたゲストスピーカーの先生方より、同国における情報教育の現状や、人々を取り巻くデジタル技術の環境等について、解説がなされた。
ディアコニア応用科学大学プリンシパルレクチャラー
Olli Vesterinen(オッリ・ベステリネン)氏
フィンランドの高等教育で議論されている大学生のためのデジタルリテラシーについて発表した。発表の中で、大橋准教授とともに本学の学生を対象に行ったデジタルコンピテンシー(デジタル技術に関わる能力や適性)を評価する調査などの事例を交えながら、デジタルコンピテンシーをどのように定義し、学生とともにどのように評価していくかについて議論した。
Riikka Pöyhönen(リーッカ・ポウホネン)氏
ヨーロッパでICT製品やサービスを入手する際に求められるアクセシビリティー(入手・利用可能性)を向上させるための法整備が進んでいることなどを紹介した上で、目や耳の障がいや学習障がいなど、様々な学習者への教育へのアクセシビリティーを高める取り組みについて、新たなサービスやアプリケーションといった具体的な事例を交えながら発表した。
パネルディスカッション・質疑応答では、本学教員や学生から寄せられた質問のひとつひとつに、ゲストスピーカーの先生方が丁寧に回答いただき、終了予定時刻を超過しても議論が進められた。 研究オープンフォーラム終了後も、ゲストスピーカーの先生方を囲み、我が国における教育や福祉の現状をはじめ、日芬両国で何が起こっているのか等を、本学教職員と時間の許す限り意見交換した。