日本工業大学 :: 津波避難時の危険予知意識を高める教材開発と社会的弱者への適用

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津波避難時の危険予知意識を高める教材開発と社会的弱者への適用

情報メディア工学科(来年度からデータサイエンス学科)の荒川俊也教授が、南海トラフ巨大地震が発生した際に命を守るための的確な行動ができるようにするために、津波避難シミュレータを開発しています。このシミュレータは、実際の震災発生時と同様に、歩行者と自動車が混在した状況や、避難時の渋滞を再現していることを特徴とし、また、自動車用ステアリングコントローラやVRゴーグルを用いて、自動車避難と徒歩避難を体験できることを特徴としています。

2021年度には、このシミュレータを活用して、東日本大震災における津波避難経験者である宮城県石巻市民を対象とした実験を行い、避難時の行動や避難時どこに注意を払っているかなどのデータを取得しました。現在、このデータを活用して、老若男女だれでも、どこでも津波避難の意識を高めることができるようにするための教材開発を進めています。そして今後、高齢者や認知症者など社会的弱者に対しても、津波避難の意識を高めさせる教育手法の構築や、危機意識に関するメタ認知を促して適切な行動を取れるようにするための研究を進めていきます。
 

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教材開発(KYTシート)に向けたステップ


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津波避難シミュレータの画面
上:自動車避難時(画面内の赤丸は避難者の視線位置)、下:徒歩避難時


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2021年6月に宮城県石巻市で実施したデータ取得の様子


【参考】
■情報メディア工学科 荒川俊也教授プロフィール
https://www.nit.ac.jp/campus/teacher/tm_arakawa-2
 

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