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電気電子通信工学科の金子さんが電気設備学会の準優秀賞を受賞
電気電子通信工学科4年(上野研究室)の金子昂弘さんが1月16日、電気設備学会の研究発表会において準優秀賞を受賞しました。受賞論文題目は「スリップリングシステムにおける銀黒鉛質ブラシの二硫化モリブデン含有率とブラシ摩耗の関係」。
先行研究では銀黒鉛質ブラシの銀含有率や潤滑材として二硫化モリブデン添加量を変化させ、機械的摩耗条件下で摺動試験が行われましたが、電流による電気的摩耗は未解明となっています。本研究では銅スリップリングと銀黒鉛質ブラシを用い、電流通電時の接触電圧降下、ブラシ摩耗量、摩擦係数を評価し、電気的摩耗特性を明らかにすることを目的としました。
本研究の成果は医療用のX線検査装置や監視カメラ、風力発電設備など、内部で回転しながら電気を伝える機器に応用できます。例えば、医療用機器では部品の交換回数を減らすことで、装置をより安定して長く使えるようになります。また、風力発電ではメンテナンスの負担が軽くなり、発電コストの削減や安定した電力供給につながると期待されています。
受賞に際し金子さんは「このような評価をいただき大変光栄に思います。実験では思うように結果が得られず、試行錯誤する場面も多々ありましたが、地道に条件を整理し、データを積み重ねてきたことが今回の成果につながったと感じています。今後は、今回明らかにした摩耗特性と電気的特性の関係をさらに深く掘り下げ、実際の使用環境により近い条件下での評価に挑戦していきたいと考えています」と抱負を述べています。
本研究は、普段は目に見えない部品に着目し、機器全体の信頼性向上を目指した点が特徴です。わずかな材料の違いが装置全体の性能や寿命に大きく影響することを明らかにし、社会を支える基盤技術の発展に貢献できる研究です。
