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環境共生システム学専攻の内藤さん(池添研究室)が、永久磁石を4つつなげるだけで水を浮上させる技術を開発

 大学院 環境共生システム学専攻修士課程2年生の内藤友哉さん(池添研究室)の論文 “Diamagnetic levitation of water realized with a simple device consisting of ordinary permanent magnets” が、米国物理協会の論文誌Applied Physics Letters (APL)に掲載されました。
 Web page:Diamagnetic levitation of water realized with a simple device consisting of ordinary permanent magnets | Applied Physics Letters | AIP Publishing

 この論文では、4つの磁石(図1)をお互いの磁力でつなげると、中心の2つの磁石の隙間に非常に強い磁気的な力が発生し、水などの*反磁性物質を浮上させることが出来ることを(図2)、シミュレーションと実験によって示しました。通常は、同様の実験をするための装置を作るのに、何千万円あるいは何億円もかかりますが、この技術を使えば数百円でできます。宇宙実験の予備実験や材料プロセスの研究など、様々なことに応用できると期待されます。

 *反磁性:物質が磁石から反発力を受ける性質のこと。この反発力は非常に小さいので一般にはあまり知られていませんが、水、生体、プラスチック、ガラス、陶器、木材、金、銀、銅など身の回りにある物質の多くが反磁性です。

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    図1:装置の写真。中心の2枚の板状の磁石の隙間に水などの反磁性物質が浮上する。図2の写真は、この図の右側にある顕微鏡で撮影されたもの。
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    図2:超音波加湿器で微細な水滴を磁石(点線)の上側から導入すると、磁石の隙間に水滴が集まって大きな水球となって浮上する。
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