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建築学科 深和佑太助教の論文が「Building and Environment」(Q1ジャーナル)に掲載
8月15日、建築学科の深和佑太助教の論文が、Elsevier社「Building and Environment」に掲載されました。
論文題目は「Influence analysis of environmental factors on the subjective well-being of office workers in Japan: A structural equation modeling approach」です。
Building and EnvironmentはElsevier社が刊行するQ1ジャーナル(※)で、屋内外の建築環境と人間の相互作用に関する原著論文、総説、論説および短報を掲載しています。
※各研究分野の中でインパクトファクターが上位25%以内に位置するジャーナル
今回掲載された論文では、オフィス環境の基本的品質や充実度などの要因が主観的幸福感に与える影響を明らかにするため、構造方程式モデリングを用いて分析を行い「仕事の質」「私生活の質」「コミュニティの質」が主観的幸福感に影響を与える構造を示しております。特に、「仕事の質」が主観的幸福感を醸成する上で最も重要な要因であることを明らかにし、「仕事の質」はオフィス環境の充実度に最も大きな影響を受けることが明確化されました。さらに、多母集団同時分析を用いて、柔軟なワークスタイルの執務者や環境感受性が高い執務者において「仕事の質」が主観的幸福感に与える影響が強いことが示されました。多様な家具・什器の存在などのオフィスの空間特性の違いがワーク・エンゲージメントを通じ「仕事の質」評価に大きな影響を与えることも明示されました。
深和助教は「日本のオフィスワーカーの主観的幸福感に影響を与える環境要因を明らかにするため、大規模なインターネット調査と構造方程式モデリングを用いた分析を行いました。これにより、オフィス環境の充実度(コミュニケーションやリフレッシュがしやすい空間等)の重要性を明確化し、執務者やオフィスの属性による影響構造の違いについても示すことができました。今後は本研究の結果をもとに、国・地域による影響構造の差異や創造的活動(アイデア創出や問題解決等)を伴う執務者に特化した分析を行うため、追加調査を実施していきます。」と述べています。
【参考】
◆Building and Environment(外部サイト)
「Influence analysis of environmental factors on the subjective well-being of office workers in Japan: A structural equation modeling approach」
https://doi.org/10.1016/j.buildenv.2024.111827
◆建築学科 深和佑太助教プロフィール
https://www.nit.ac.jp/campus/teacher/at_fukawa