学習分析研究室 (加藤利康)|情報メディア工学科|学部・大学院|実工学教育の日本工業大学

先進工学部情報メディア工学科

学習分析研究室

加藤利康 准教授

教員紹介紹介動画

研究室紹介

私の研究室では学習分析に関することを研究しています。学習分析というと興味がないかもしれませんが、人間が物を理解したり、何かのスキルを身に付けるということは、何かを学習しているということです。同じ授業を受けたとしても、人によって理解した内容、身に付けたスキルは違いますよね?本研究は、皆さんの経験を元に、どういう勉強をすれば理解を深められるのか、どういう経験をすればスキルを身に付けられるのか、といった問いに対する答えを探しています。一緒に答えを見つけましょう!

主な研究紹介

対面授業のための学習履歴情報の分析

この研究の目的は、授業で実施された小テストの結果やプログラミング行動などの振る舞いから、どのような種類の問題が解けないのか、どのような間違いをしているのかを明らかにすることです。そのアプローチとして小テストの正答・誤答およびコンパイル回数やエラー内容に数理統計手法や機械学習を適用して、有意に低い学習内容の抽出や成績予測を行っています。
図1は、プログラミングの授業でクラス全体でつまずいているポイントを教員に提示している例です。教員は、こちらを参考に全体的な指導が必要か、個別指導をするかを検討できます。

図1_クラス全体の学習状況.png
(図1)クラス全体の学習状況
 

ウェアラブルデバイス・マルチモーダルセンサによる生体情報の学習分析

この研究の目的は、ウェアラブルデバイスやマルチモーダルセンサで得られた生体情報から学習者の集中力や感情が測れることを明らかにすることです。そのアプローチとして時系列の生体情報にディープラーニングを適用して、学習状態の推定を行っています。
図2は、どこを視ながらタイピングしているかがわかる例です。タイピングに慣れるとキーボードを確認する回数が減り、文字だけに集中ができるようになります。画面のどこを視ているのかがわかれば教材の視聴や動画の視聴を分析することができます。

図2_タッチタイピング時の視線.png
(図2)タッチタイピング時の視線