第65回教育改革シンポジウム(FD/SD研修会)|教育力・研究力|実工学教育の日本工業大学

教育改革シンポジウム第65回教育改革シンポジウム(FD/SD研修会)

第65回教育改革シンポジウム(FD/SD研修会)
教職員のための声の出し方講座

■日時:
令和 3 年 10 ⽉ 21 ⽇(⽊)  17:15〜18:30

■場所:
5号館5−203教室およびオンライン聴講

■趣旨:
 大学では講義や説明会など、一対多で話したり、窓口や電話などで個別に話したりなど、いずれの教職員も話す場面が多々あります。話すこととは、単に内容を伝えるだけでなく、声の出し方が相手に大きな印象を与えます。聞き取りやすく明るい声は印象をよくします。声を意識することにより、話の印象がよくなるはずです。特にオンラインでは注意が必要です。そこで、本教育改革シンポジウムでは発声方法に関する専門家の先生をお招きして、実践も交えながら、「聞き取りやすい話し方」、「のどに負担のかからない声の出し方」あるいは「オンラインのときの注意点」などについてお話を伺うこととしました。

■プログラム:
挨拶:成⽥ 健⼀ 学⻑
趣旨説明/講師紹介:中尾比早子 共通教育学群准教授
講演:話し方講師/ナレーター 高山ゆかり ⽒

■参加者数:
会場 36名、オンライン 128名  合計 164

■内容紹介
◆趣旨説明(中尾准教授):
 声について意識することがなぜ大切なのでしょうか?声は言語情報を伝えるのみではなく、他のたくさんの情報を伝えています。楽しそう、落ち着いている、忙しそうなどの印象などもそうです。メラビアンの法則(下図)によると、情報伝達量は、視覚情報が55%に対して聴覚情報は38%であり、言語情報はわずかに7%となっています。すなわち、声の印象による情報量が大きいことがわかります。とりわけ、昨今のマスクやオンライン下においては、視覚情報が減り聴覚情報が大きなウエイトを占めることになります。よって、声の出し方に、より気を付ける必要があるのではないでしょうか。
◆講演(高山先生):
▪聞き取りやすい声とは:聞き取りやすい本来の声を作る3つの要素は、「体」、「呼吸」、「響き」です。「体」は背筋を伸ばしてあごを引き、肩の力を抜き、おなかに力を入れる姿勢を保つと良く、「呼吸」は複式呼吸を心がけるようにすると良いでしょう。「響き」とは、口全体や体が響いて発声されるので、きれいに響かせる話し方が大切であるということです。
▪声の印象をよくする方法は:口角を上げて、さらに上の歯を見せるようにすると良いでしょう。そうすることで、地声よりも明るい声になります。滑舌には、人それぞれくせがあり、それを見つけて直すような練習をすると良いと思います。また、話すときの目線は、大勢の前での講演では、後方の壁あたりに視点を合わせると良いです。
▪良い声をキープするための、のどのケア:喉も体も冷やさないことが基本で、冷えに対する対策や体を温める工夫をしましょう。話すことも運動と同じなので、話し過ぎたら休むことが大切で、話さない時間を作ることも必要です。そして、喉に潤いを与えましょう。
▪声と話し方に関する個別レッスン:数名の教職員の皆さんが個別レッスンを受けました。発声する際のポイントは各々姿勢を正しくする、口角を上げる、視点を定めるなどで、見本に倣って実践し、変化を感じてもらいました。また、母音のみを発生する練習法によって、声が明瞭になることを実感してもらいました。

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メラビアンの法則

教育研究推進室 神 雅彦

  • 第65回_成田学長①.jpg
    成田健一学長挨拶
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    高山ゆかり⽒の講演
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    会場の様子
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    辻村教務部長への個別レッスン

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