大学院工学研究科電子情報メディア工学専攻
電子情報メディア工学専攻は、電気工学、電子工学、およびデータサイエンスを含む情報メディア工学に関連する技術が、 互いに関連しながら発展してきたことを踏まえ、ハードウェアとソフトウェアの両面の知識・技術をもつ、実践的開発技術 者と創造的研究者を養成します。またこれらの学問分野が、たがいに融合した新たな専門領域である「エレクトロニクス」「情報通信技術」「マルチメディア」を3本の柱として教育・研究活動を展開します。
博士前期課程
電子情報メディア工学専攻に関する基礎的素養を、ひとつの専門領域にとらわれることなく、関連した境界領域的な科目も学べるように配慮し、各専門領域の講義科目を「エレクトロニクス」「情報通信技術」「マルチメディア」の3つに分類し ています。さらに各専門領域に共通する基本技術、基礎技能、課題発見能力、問題解決能力を身につけ、プレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を育むことを目的に、1年次に必修の演習科目である「次世代デバイス応用セミナーⅠ・Ⅱ」「次世代情報技術セミナーⅠ・Ⅱ」「次世代メディア開発セミナーⅠ・Ⅱ」を設けています。これら演習科目を通じて、 知識の有機的な融合と、応用力を養成します。「特別研究Ⅰ・Ⅱ」では、各自の研究を進め、修士論文を作成します。また、関連分野に関する基礎的素養の涵養に配慮し、共通科目として「English Literacy in Technology and Engineering」「English Skill Upgrading Program」「応用数学特論1・2」を1年次春学期と秋学期に配置しています。
博士後期課程
電気工学、電子工学および情報工学に関連する技術は、近年たがいに強く関係しながら発展しています。この様な状況に対応してエレクトロニクス、情報通信技術およびマルチメディアの3つの専門領域について、ハードウェアに関する視点とソフトウェアに関する視点を兼ね備え、世界の技術革新をリードできる広い視野と柔軟性を備えた、実践的開発技術者・創造的研究者を養成します。
エレクトロニクス領域
材料の生成方法の検討、新たな機能材料の創出とその応用、アナログ集積回路、制御理論、電気機器、電気接点など、電気電子機器を構成する材料やその特性に関する研究・開発に取り組みます。そして、社会・産業の基盤となるハードウェアとしてのエレクトロニクスに関する専門知識と実践力を習得します。
情報通信技術領域
無線伝送、情報理論、通信トラヒック理論、移動ソフトウェアエージェント等、情報通信では必要不可欠なシステムの研究・開発に取り組みます。そして、社会と暮らしへのコンピュータ応用を目指すソフトウェアとしての情報通信技術に関する専門知識と実践力を習得します。
マルチメディア領域
コンピュータグラフィックス、ソフトコンピューティング、計算知能化技術等、人間と情報システムの関わりを中心にした新たな技術創出に関する研究・開発に取り組みます。そして、多様な情報メディアとネットワークからなるマルチメディアに関する専門知識と実践力を習得します。
教員一覧
○・・・・・・・博士前期課程・博士後期課程を担当する教員
無印・・・・・博士前期課程を担当する教員
専門領域:エレクトロニクス | |
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研究分野 | 担当教員 |
超音波ファントム材料の開発、物理現象を応用した電子計測手法の開発 | 教授・博士(工学) ○青柳 稔 |
CMOS技術によるアナログ集積回路、回路と回路システム、ワイヤレス通信回路システム | 教授・博士(工学) ○宇賀神 守 |
スリップリングシステムの信頼性向上、マイコンを用いたモータ制御の研究 | 教授・博士(工学) ○上野 貴博 |
音響適応信号処理アルゴリズムとその応用システムの開発、電子透かしを利用したセキュリティシステムに関する研究 | 教授・博士(工学) 木許 雅則 |
情報システム開発における生産性と品質向上に関する研究,テキストマイニングを用いたデータ分析手法の研究 | 教授・博士(工学) ○大宮 望 |
ソフトウェア開発、ソフトウェアモデリング、ソフトウェアセキュリティとその教育に関する研究 | 准教授・博士(工学) 橋浦 弘明 |
数理計画、組合せ最適化、オペレーションズ・リサーチ、メタヒューリスティックスを用いた最適化アルゴリズムに関する研究 | 准教授・博士(工学) 松浦 隆文 |
絶縁材料の劣化評価、高電圧計測技術に関する研究 | 准教授・博士(工学) 清水 博幸 |
専門領域:情報通信技術 | |
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研究分野 | 担当教員 |
進化的計算、群知能、計算知能化技術、数理計画、最適化問題、オペレーションズ・リサーチ | 教授・工学博士 ○辻村 泰寛 |
IoTシステムのトラヒック制御とシミュレーション評価、ビッグデータ分析による需要予測、実トラヒックデータの機械学習による異常検知 | 教授・博士(理学) ○吉野 秀明 |
パーティクルフィルタ,統計的信号処理,知覚情報処理,計算知能システム | 教授・博士(学術) ○生駒 哲一 |
ソフトウェア開発・分析ツール、IoTアプリケーションの設計開発手法、ソフトウェア工学教育に関する研究 | 教授・博士(工学) ○粂野 文洋 |
センサーや無線通信における符号化や信号処理、センサーネットワークなど、情報理論やワイヤレスネットワークに関する研究 | 教授・博士(工学) ○高瀬 浩史 |
認識処理回路のVLSIアーキテクチャ、論理回路の設計検証に関する研究 | 准教授・博士(工学) 中村 一博 |
次世代グループエアと知的ユーザインタフェースの開発、Semantic Webとユーザモデリングに関する研究 | 教授・博士(工学) 勝間田 仁 |
IoT通信制御、IoT応用システム、機械学習、通信資源割当最適化に関する研究 | 准教授・博士(工学) 伊藤 暢彦 |
様々な環境条件におけるヒトの特性(生理・心理・行動)の分析と応用 | 准教授・博士(先端科学技術) 高津 洋貴 |
故障データに基づく信頼性評価と可視化,およびユーザビリティに関する研究,統計教育における学習効率の向上に関する研究 | 教授・博士(工学) 船越 裕介 |
専門領域:マルチメディア | |
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研究分野 | 担当教員 |
無線メディア伝送、通信品質、およびアグリ制御工学などに関する研究 | 教授・博士(情報学) ○平栗 健史 |
映像メディアシステムの開発と教育工学分野への応用に関する研究 | 准教授・博士(工学) 松田 洋 |
メディア・インスタレーション制作、情報デザイン、メディア論 | 教授・学士(造形) 石原 次郎 |
Web情報処理,知能システム,複雑系における情報処理機構のモデル化と応用 | 専攻長・教授・博士(情報理工学) ○佐藤 進也 |
画像・映像認識技術の産業応用、およびメディアインタラクションに関する研究 | 教授・博士(情報科学) ○新井 啓之 |
組合せ最適化、ニューラルネットワーク、カオス最適化手法、メタヒューリスティック、複雑ネットワーク | 准教授・博士(工学) 木村 貴幸 |
自動運転への過信と依存に関するヒューマンファクタ、機械学習・統計科学の実問題への応用(畜産、インフラ管理、医用画像診断等)、防災教育手法研究 | 教授・博士(学術) ○荒川 俊也 |
ニュートラルネットワークを中心とした脳型情報処理及びその工学的応用に関する研究 | 教授・博士(工学) ○呉本 尭 |
教育工学、学習分析による授業の支援に関する研究 | 准教授・博士(工学) 加藤 利康 |